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2022. 09. 01 配信

稲盛和夫氏に感謝を込めて

京セラやKDDIを創業し、日本航空(JAL)再建にご尽力された京セラ名誉会長の稲盛和夫氏が、8月24日、ご逝去されました。心からご冥福をお祈り申し上げるとともに、数々の教えを頂いたことに対し、心から感謝申し上げます。

当然ながら、稲盛氏のことは以前から存じ上げていましたが、稲盛氏の考え方・哲学に触れたのは、2012年に都城市長に就任してしばらく経った時でした。ある雑誌で稲盛氏の特集があり、何気なく読んでいたところ、私が普段から考えていたこと、感じていたこと、また、その答えがそこに記されていました。
『驚きと感動』で、それから稲盛氏の著書を読み漁るようになり、その考え方に共感し、その後、解散直前の盛和塾に滑り込みで入塾させていただきました。

そして、「京セラフィロソフィ」やJAL再建に大きな力を発揮した「JALフィロソフィ」等々、様々なことを学ぶにつれ、「フィロソフィ」は民間企業のために創られたものだが、中身は「人としてどうあるべきか」「社会人としてどうあるべきか」という普遍的な内容であるため、行政組織である都城市役所でも、何とか導入できないかとの思いが沸々と湧いてきたのです。

それから数年、私の心の中でその思いを持ち続けたのち、2017年に都城市役所でのフィロソフィ導入を決断し、それから2年間、京セラの皆様のご協力のもと全職員への研修等を行いつつ、2018年に職員によるフィロソフィ検討委員会を立ち上げ、その中に私も参画して侃々諤々の議論を積み重ね、2019年(令和元年度)、私の思いもすべて包含した「都城フィロソフィ」が完成しました。全国初の自治体でのフィロソフィ導入となり、今に至っています。

もちろん、全職員が「都城フィロソフィ手帳」を所有し、様々な機会を捉えて、私から全職員に向けて、フィロソフィに関する講演やメッセージを発出し、全員で勉強を続けていますし、コロナ禍前は、全職員とのコンパも実施していました。

私は、こうしたフィロソフィの取り組みがベースにあるがゆえに、例えば、ふるさと納税日本一やマイナンバーカード交付率日本一、農業産出額日本一といった結果が出てきていると信じています。
すなわち、どれだけ素晴らしい政策を創っても、それを扱う人間・組織がしっかりとしていなければ、素晴らしい政策は「絵に描いた餅」になってしまうからです。
そういう意味からも、本市の「都城フィロソフィ」は、人財育成の根幹であり、そのベースの考え方を与えて頂いた稲盛氏には感謝の念に堪えません。

私としては、今後とも、「都城フィロソフィ」を基軸として、自治体経営の考え方の下、様々な政策を進めて結果を出し、「市民の幸福と本市の発展」のために尽力してまいります。

最後に、改めて、稲盛和夫氏に対しまして、お礼と感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

令和4年9月1日
宮崎県都城市長 池田宜永

(南日本新聞)
https://news.yahoo.co.jp/articles/b6403d5470fb60a29b912ee7abd42e083d209a25

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